古今和歌集

3字決まり

はなのいろはうつりにけりないたつらに / 小野小町

花の色は移りにけりないたづらに(はなのいろはうつりにけりないたつらに) わが身世にふるながめせしまに(わかみよにふるなかめせしまに) 小野小町(おののこまち)
3字決まり

わかいほはみやこのたつみしかそすむ / 喜撰法師

わが庵は都の辰巳しかぞ住む(わかいほはみやこのたつみしかそすむ) 世をうぢ山と人はいふなり(よをうちやまとひとはいふなり) 喜撰法師(きせんほうし)
3字決まり

あまのはらふりさけみれはかすかなる / 安倍仲麿

天の原ふりさけ見れば春日なる(あまのはらふりさけみれはかすかなる) 三笠の山に出でし月かも(みかさのやまにいてしつきかも) 安倍仲麿(あべのなかまろ)
2字決まり

おくやまにもみちふみわけなくしかの / 猿丸大夫

奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の(おくやまにもみちふみわけなくしかの) 声聞く時ぞ秋は悲しき(こゑきくときそあきはかなしき) 猿丸大夫(さるまるだゆう)