6字決まり

6字決まり

わたのはらこきいててみれはひさかたの / 法性寺入道前関白太政大臣

わたの原漕ぎ出でて見ればひさかたの(わたのはらこきいててみれはひさかたの)雲居にまがふ沖つ白波(くもゐにまかふおきつしらなみ)法性寺入道前関白太政大臣(ほっしょうじにゅうどうさきのかんぱくだいじょうだいじん)
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あさほらけうちのかはきりたえたえに / 権中納言定頼

朝ぼらけ宇治の川霧たえだえに(あさほらけうちのかはきりたえたえに)あらはれわたる瀬々の網代木(あらはれわたるせせのあしろき)権中納言定頼(ごんちゅうなごんさだより)
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きみかためおしからさりしいのちさへ / 藤原義孝

君がため惜しからざりし命さへ(きみかためおしからさりしいのちさへ)長くもがなと思ひけるかな(なかくもかなとおもひけるかな)藤原義孝(ふじわらのよしたか)
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あさほらけありあけのつきとみるまてに / 坂上是則

朝ぼらけ有明の月と見るまでに(あさほらけありあけのつきとみるまてに)吉野の里に降れる白雪(よしののさとにふれるしらゆき)坂上是則(さかのうえのこれのり)
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きみかためはるののにいててわかなつむ / 光孝天皇

君がため春の野に出でて若菜摘む(きみかためはるののにいててわかなつむ)わが衣手に雪は降りつつ(わかころもてにゆきはふりつつ)光孝天皇(こうこうてんのう)
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わたのはらやそしまかけてこきいてぬと / 参議篁

わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと(わたのはらやそしまかけてこきいてぬと)人には告げよ海人の釣船(ひとにはつけよあまのつりふね)参議篁(さんぎたかむら)