たれをかもしるひとにせむたかさこの / 藤原興風

2字決まり

百人一首

【原 文】誰をかも知る人にせむ高砂のたれをかもしるひとにせむたかさこの  松も昔の友ならなくにまつもむかしのともならなくに

【上の句】誰をかも知る人にせむ高砂の(たれをかもしるひとにせむたかさこの)

【下の句】松も昔の友ならなくに(まつもむかしのともならなくに)

【決まり字】2字決まり「たれ」

超現代語訳

ぼっちになっちゃったよ。
長寿で有名な松も年老いているけど、ボクは松と友達じゃないんだよね。

歌のポイント

  • ぼっちになってしまった孤独な男が詠んだ寂しい歌
  • 「たれま つも」と覚える
  • 人生のはかなさを教えてくれているような歌

歌の情景

親しい友人が一人二人とこの世を去ってしまい、誰もいなくなってしまったと嘆き悲しんでいる歌です。自分だけが取り残され寂しさ溢れるぼっちの悲しい気持ちが伝わってきます。
ずっと昔から変わらずにいる松と親しくしたいけど、松は何も語らないし友達にもなれないと歌いあげています。

語意

【たれをかも】誰をまあ・・・としようか。「も」は感嘆の係り助詞
【知る人にせむ】知り合いにしよう
【高砂の】播磨(現在の兵庫県)の国の松の名所
【むかしの友ならなくに】前からのともだちではない

歌の分類

【歌集】古今和歌集
【歌仙】三十六歌仙
【テーマ】雑の歌
【50音】た音

歌を詠んだ人物

【作者】藤原興風(ふじわらのおきかぜ)
【性別】男性歌人
【職業】官人(現代職業:官僚)
【生年】不明
【享年】不明

藤原興風(ふじわらのおきかぜ)は、平安時代前期の官僚です。日本最古の歌論「歌経標式(かきょうひょうしき)」を書いた藤原浜成(ふじわらのはまなり)のひ孫にあたります。

相模(現在の神奈川県)の国、そして上総(現在の千葉県)の国の役人として活躍しました。歌人としても非常に有名で、35番目の歌人・紀貫之らと仲良しだったと伝わっています。三十六歌仙の一人で、歌の他にも琴をこよなく愛した人物でした。