2字決まり ももしきやふるきのきはのしのふにも / 順徳院 百敷や古き軒端のしのぶにも(ももしきやふるきのきはのしのふにも) なほ余りある昔なりけり(なほあまりあるむかしなりけり) 順徳院(じゅんとくいん) 2字決まり天皇男性歌人続後撰和歌集雑の歌
3字決まり ひともをしひともうらめしあちきなく / 後鳥羽院 人も愛し人も恨めしあじきなく(ひともをしひともうらめしあちきなく) 世を思ふゆゑにもの思ふ身は(よをおもふゆゑにものおもふみは) 後鳥羽院(ごとばいん) 3字決まり天皇男性歌人続後撰和歌集雑の歌
3字決まり はなさそふあらしのにはのゆきならて / 入道前太政大臣 花さそふ嵐の庭の雪ならで(はなさそふあらしのにはのゆきならて) ふりゆくものはわが身なりけり(ふりゆくものはわかみなりけり) 入道前太政大臣(にゅうどうさきのだいじょうだいじん) 3字決まり公卿新勅撰和歌集男性歌人雑の歌
3字決まり おほけなくうきよのたみにおほふかな / 前大僧正慈円 おほけなく憂き世の民におほふかな(おほけなくうきよのたみにおほふかな) わが立つ杣にすみ染の袖(わかたつそまにすみそめのそて) 前大僧正慈円(さきのだいそうじょうじえん) 3字決まり僧侶千載和歌集男性歌人雑の歌
3字決まり なからへはまたこのころやしのはれむ / 藤原清輔朝臣 長らへばまたこのごろやしのばれむ(なからへはまたこのころやしのはれむ) 憂しと見し世ぞ今は恋しき(うしとみしよそいまはこひしき) 藤原清輔朝臣(ふじわらのきよすけあそん) 3字決まり官人新古今和歌集男性歌人雑の歌
5字決まり よのなかよみちこそなけれおもひいる / 皇太后宮大夫俊成 世の中よ道こそなけれ思ひ入る(よのなかよみちこそなけれおもひいる) 山の奥にも鹿ぞ鳴くなる(やまのおくにもしかそなくなる) 皇太后宮大夫俊成(こうたいごうぐうのだいぶとしなり) 5字決まり上級官人千載和歌集男性歌人雑の歌
6字決まり わたのはらこきいててみれはひさかたの / 法性寺入道前関白太政大臣 わたの原漕ぎ出でて見ればひさかたの(わたのはらこきいててみれはひさかたの) 雲居にまがふ沖つ白波(くもゐにまかふおきつしらなみ) 法性寺入道前関白太政大臣(ほっしょうじにゅうどうさきのかんぱくだいじょうだいじん) 6字決まり公卿男性歌人詞花和歌集雑の歌
4字決まり ちきりおきしさせもかつゆをいのちにて / 藤原基俊 契りおきしさせもが露を命にて(ちきりおきしさせもかつゆをいのちにて) あはれ今年の秋もいぬめり(あはれことしのあきもいぬめり) 藤原基俊(ふじわらのもととし) 4字決まり千載和歌集官人男性歌人雑の歌
4字決まり こころにもあらてうきよになからへは / 三条院 心にもあらで憂き夜に長らへば(こころにもあらてうきよになからへは) 恋しかるべき夜半の月かな(こひしかるへきよはのつきかな) 三条院(さんじょういん) 4字決まり天皇後拾遺和歌集男性歌人雑の歌
3字決まり はるのよのゆめはかりなるたまくらに / 周防内侍 春の夜の夢ばかりなる手枕に(はるのよのゆめはかりなるたまくらに) かひなく立たむ名こそをしけれ(かひなくたたむなこそをしけれ) 周防内侍(すおうのないし) 3字決まり千載和歌集女性歌人女房雑の歌